【Q2 2025】フィリピン・マニラ不動産市場最新レポート
- Phi Homes
- 8月20日
- 読了時間: 2分
更新日:8月21日
Colliersが発表した2025年第2四半期(Q2)レポートによると、マニラ首都圏の住宅市場は依然として調整局面にあります。しかし、高級物件への需要は引き続き強く、一方でミドル層向け物件は供給過多で販売競争が激化しています。本記事では、日本人オーナー向けに主要ポイントをわかりやすくまとめます。
1. 市場全体の動き
ミドル層向けコンドミニアム(₱3.6M〜₱12M) 依然として需要低迷中。多くのデベロッパーが販売促進のため、割引や特典を強化。
高級物件(₱20M〜₱100M以上) 需要が堅調で、供給・販売ともに拡大中。特に外資系駐在員・富裕層・投資家が牽引。
価格推移 2025年はわずかに下落(-0.2%予測)、2026年以降は上昇トレンドに転換する見通し。
金利環境 フィリピン中央銀行(BSP)は政策金利を**5.25%**まで引き下げ済み、さらに年内追加利下げの可能性あり。住宅ローンの金利低下が需要回復の追い風。
2. 賃貸市場の現状
賃料は横ばい~やや下落 2025年は平均1.5%の下落予測。
空室率は24.5%と依然高水準 ただし、マカティ・BGC・ロックウェルなどの主要CBDは比較的安定。 一方、Bay AreaはPOGO(オフショアゲーミング事業者)撤退の影響で空室率**54%**と深刻。
2026年以降は回復見込み 供給量の減少により、2026年から徐々に空室率は改善する見通し。
3. マニラ外への注目エリア
マニラ首都圏では在庫過多が続く一方、地方都市での投資機会が広がっています:
中部ルソン(例:Clark, Pampanga) インフラ開発が進み、商業・住宅需要ともに拡大。
セブ・ビサヤ地域 リゾート開発と外国人需要で高成長。
ダバオ 観光インフラ整備と送金増加により安定した需要を見込む。
Colliersは、地方都市でのプロジェクト増加により、将来的にフィリピン不動産市場の多様化が進むと分析しています。
4. 日本人オーナーさまへのアドバイス
目的 | 推奨戦略 |
保有物件の賃貸収益強化 | 家具付き・柔軟な支払い条件で競争力を高める |
新規投資 | 価格調整局面を利用し、高級物件・*RFO物件を優先検討 |
ポートフォリオ分散 | マニラCBDと地方都市の両方でバランス投資 |
キャピタルゲイン狙い | 2026年以降の価格回復を見据えた長期保有戦略 |
*RFO(Ready For Occupancy)物件:
すでに建物が完成しており、購入後すぐに入居可能なコンドミニアムや住宅
まとめ
2025年はマニラ不動産市場にとって調整局面ですが、
高級物件需要の拡大
金利低下
デベロッパーの積極的な割引施策
により、投資家にとっては大きなチャンスの年です。特にRFO物件の購入交渉や高級セグメントへのシフトが有効な戦略となります。



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