フィリピン首都圏の交通事情と交通手段
- Phi Homes
- 6月19日
- 読了時間: 5分

世界交通分析会社、TomTomが発表した2024年の交通渋滞指数によると、マニラ首都圏は全世界で15位にランクインしました。2023年には“世界最悪”だった同都市ですが、ランク外だった数多くの新興都市が加わったことで15位に後退した形です。しかし、実際はほとんど改善が見られず、通勤ラッシュや夕方の帰宅時間には、数キロの移動に1時間以上かかることも珍しくありません。渋滞待ちの時間は年間で100時間以上にも及びます。
それでも、エリアごとに交通の特徴を理解しておけば、ストレスの少ない移動や快適な暮らし方が見えてきます。
今回は、マニラの主要エリアごとに、おすすめの移動手段や生活スタイルに合った交通アドバイスをご紹介。これからマニラで暮らす方や長期滞在を検討中の方は、ぜひ参考にしてみてください!
マニラの主な交通手段一覧
🚖 Grab(グラブ)
東南アジア版Uber。配車アプリで、タクシー・一般車・バイクタクシーを呼べて便利&安心。現地では定番。

🚕 タクシー
街中でつかまえられるが、メーターを使わない・遠回りされるなどのリスクあり。Grabの方が安全。

🚎 ジプニー
フィリピン名物のローカル交通。激安(10ペソ前後)で使えるが、初心者にはルートが分かりづらくややハードル高め。

🛵 トライシクル
サイドカー付きバイク。短距離移動に便利で、郊外では特に活躍。価格は交渉制の場合も。

🚌 バス(市バス・長距離バス)
主要道路を走る長距離・短距離バス。最近はエアコン付き・ICカード対応車両も増加中。渋滞の影響は大。
🚇 MRT / LRT(鉄道)
マニラ市内を走る高架鉄道。MRT-3、LRT-1、LRT-2の3路線あり。通勤時間はかなり混雑。安価で早いが快適さには課題あり。

🚗 自家用車 / 社用車ドライバー付き
ビジネスオーナーや長期滞在者には定番の移動手段。通勤や会食に便利だが、渋滞対策やナンバー規制に注意。
🚴♂️ 自転車・電動キックボード
BGCなど整備されたエリアでは移動手段として活用されているが、全体としてはまだ普及途上。
エリア別交通アドバイス

📍 BGC(Bonifacio Global City)
徒歩で完結できる数少ないエリア
特徴:整備された歩道と都市計画により、徒歩でも安心。交通ルールも比較的守られていて、フィリピンの中でも生活しやすい都市設計。
おすすめ交通手段:
徒歩
Grab
電動キックボード・自転車(街レンタルあり)
補足:外部エリアへ出る際はC5やEDSAの渋滞に注意。空港までの移動はGrabか社用車が無難。
対象物件:The Seasons Residences / Park Triangle Residences
📍 Makati(マカティ)
ビジネス中心地、渋滞時間に注意
特徴:日中の交通量は非常に多いが、中心地は歩いて回れる範囲。Greenbeltなどの商業施設が密集。
おすすめ交通手段:
徒歩
Grab
MRT(Ayala駅)
補足:朝晩の渋滞は要警戒。短距離移動なら徒歩、遠出は余裕を持ったスケジューリングを。
対象物件:Brio Tower / Beacon Makati / The Gramercy Residences
📍 Ortigas(オルティガス)
モールが点在する中規模都市圏
特徴:商業施設が多く、ビジネスと住環境のバランスが良い。徒歩移動はやや距離あり。
おすすめ交通手段:
Grab
MRT(Shaw Blvd / Ortigas駅)
バス
補足:交通量は多いが、MakatiやBGCより渋滞はやや緩やか。効率良く移動ルートを組むのがコツ。
対象物件:The Westin Residences
📍 Mandaluyong(マンダルーヨン)
地元感と利便性のバランスが良い“穴場エリア”
特徴:EDSAやShaw Blvd沿いにモールやオフィス、コンドミニアムが集まるコンパクト都市。OrtigasにもMakatiにも近く、生活圏を広げやすいのが魅力。
おすすめ交通手段:
MRT(Shaw Blvd駅 / Boni駅)
Grab
徒歩
補足:オルティガスほど混雑しすぎず、マカティほど高価格帯でもないため、コストと快適さのバランスが良い。EDSA沿いは渋滞が激しいので、移動時間の調整は必要。
対象物件:Kai Garden Residences / Fame Residences

📍 Pasig / Capitol Commons / Tiendesitas 周辺
再開発中のローカル&モダン混在エリア
特徴:エリアによって開発状況に差あり。徒歩だけでは不便なことも。
おすすめ交通手段:
Grab
トライシクル
自家用車・社用車
補足:車移動が中心になるので、駐車場付き物件の価値が高め。交通量は日中でも多い傾向。
対象物件:Brixton Place / Fairlane Residences / Prisma Residences / Allegra Garden Place / Travertine at Portico / Maven at Capitol Commons
📍Malate(マラテ)
ノスタルジックな雰囲気と海沿いの開放感が魅力の“旧マニラ中心地”
特徴:マニラ湾の夕日が名物。古き良きマニラを感じられる歴史あるエリア。外国人居住者も多い。
おすすめ交通手段:
Grab
徒歩
ジプニー・LRT
補足:夜間の治安やストリートの雰囲気には注意が必要。渋滞が激しく、空港へのアクセスも時間帯によって差が大きい。
対象物件:Harvard Suites / The Camden Place
📍 Quezon(ケソン)
広大な都市、生活エリアを絞るのが吉
特徴:フィリピン最大の市。エリアごとに街の雰囲気が異なるため、移動には工夫が必要。
おすすめ交通手段:
Grab
ジプニー・バス
LRT(Cubao駅など)
補足:都心までの通勤・通学は時間がかかるため、生活圏をなるべく市内に完結させると便利。
対象物件:Infina Towers / The Crestmont / Cameron Residences
📍 空港周辺(NAIA / Pasay / Paranaque / Taguig)
短期滞在・旅行者が多いエリア
特徴:空港アクセスの良さが魅力。ビジネスホテルや短期コンドミニアムが集まる。
おすすめ交通手段:
Grab(空港専用ゾーンあり)
空港バス
ホテル送迎
補足:渋滞の影響が大きいため、フライト前は余裕を持って出発を。
対象物件:The Atherton / The Larsen Tower / Alder Residences / The Aston Place
〜まとめ〜

交通手段は、そのエリアでの「暮らしやすさ」や「物件の将来性」を左右する重要な要素です。 通勤、買い物、空港アクセス、どれをとっても移動効率の良いエリアは資産価値も高まりやすい傾向にあります。
フィリピンにお越しの際は参考にしていただきたいのですが、注意点として、旅行客はやはり高く請求される傾向にあります。特にタクシーは要注意ですので、できる限りGrabをご利用ください。どうしてもGrabが捕まらない場合は、乗車前に相場を調べて交渉するようにしてください。「日本語を喋らない」は一つの防御策です(笑)
また、現地生活に慣れてくると、ローカルエリアではトライシクルが手軽で安くて便利です。(個人的感想)コンドミニアム周辺がトライシクルの稼働エリアであれば、現地の人に喜ばれる傾向に。例えば、BrixtonやFairlaneが位置するPasigのKapitolyoには、Kapitolyo圏内のみ一律25ペソで移動するトライシクルがあり、現地生活者の移動の足になっています。
今回ご紹介したマニラの交通手段は全て利用したことがありますが、どれもうまく利用すれば快適に移動できるのでぜひご参考ください!
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